令和2年第8回糸満市議会定例会で、新型コロナウイルス関連の対策と支援策について多くの議論が交わされた。
金城幸盛市議は、教育委員会に対し就学援助制度の引き上げや支給状況について質問を行い、具体的な数値を求めた。市長の當銘真栄氏は、11月末時点での給付件数について「ひとり親世帯臨時特別給付金は841件で、金額は約1,457万円が支給された。」と述べ、追加支給についても言及した。市はこの再支給分をこのたびの議会で可決させ、支給手続きを進めている。これにより、支援が必要な世帯への迅速な対応が求められる。
さらに、文化振興に関しては、教育長の幸地政行氏が「糸満の漁労具一式の国重要有形民俗文化財指定」に向けた取り組みを報告した。対象の漁具等について基礎資料の収集が令和3年度から実施される計画であることが強調された。また、南山城跡の国史跡指定についても、同年度内の申請を目指す方針が示された。
一方、SDGs関連の取組みにおいては、小中学校が持続可能な開発のための教育(ESD)を推進することが述べられ、ユネスコスクールの加盟拡大が重要視されている。教育委員会からは、環境保護と健康に配慮した「無添加石けん」の導入計画についても言及があった。
また、糸満市文化・平和・観光振興センターに関する報告では、会議室やライブ配信機材整備が必要であるとの提案がなされた。これにより、地域の文化を支える拠点としての機能強化が期待される。
最後に、保育士の処遇改善については、保育士奨学金返済支援制度の創設が進められるべきとの意見があった。市民サービスのデジタル化は、特に子育て支援アプリ導入の促進が求められ、環境行政においては不法投棄監視カメラの設置が必要とされている。
このように、様々な問題に対して糸満市議会では多面的な議論が行われており、政策立案に向けた関係部署との協働が求められている一方で、市民からのニーズに応える対応が急務とされている。