令和３年第６回糸満市議会定例会の最終日の内容が注目される。特に新型コロナウイルス対策としての学校給食費の無償化に関する議論が活発であった。議員の金城悟議員は、給食費の無償化を求める声を市民から受け、その必要性を強調した。特に、コロナ禍によって家庭の経済状況が厳しい市民にとって、すべての児童が平等に給食を受けられることは重要であると指摘した。
議会では市の教育委員会から、学校給食費を無償化するために過去のデータを基にした説明があり、約６,500人の児童生徒がいる中、年間給食費は約２億8,000万円に達することが報告された。しかし、金城議員は、特に９月から12月のこの期間を利用し、地域の特産品の購入を通じて経済支援も行いつつ、給食の無償化を図るべきだと訴えた。市は、財源として地方創生臨時交付金を検討する意向を示したが、金城議員は早急な対応を強く求めた。
次に議論されたのは、ＰＣＲ検査の実施状況とその無料化である。市民健康部長の島根辰也氏は、県内で実施されている各種検査についてまとめ、市内の状況も踏まえさらなる検査体制の強化を図る考えを示した。金城議員は、検査会場を美々ビーチの駐車場として、ドライブスルー方式で実施する提案をし、迅速な対応を求めた。部長は他市の状況を参考に調査研究を進める旨の回答をした。
また、糸満市地域型地域包括支援センターについての公募状況が報告された。福祉部長の金城満氏は、このセンターが高齢者を支援する重要な役割を果たすことを語り、地域との連携を強化する考えを明らかにした。
最終日には、児童虐待に関する議論も行われ、金城議員は条例制定の重要性を説いた。市長は、令和３年12月の定例会に条例案を上程する計画を示し、安全な育成環境を整えることに意欲を示した。
今議会を通じて伺えることは、糸満市が新型コロナウイルスの影響を受けた際に市民の生活を守るための施策を進めていくことに注力しているということであり、特に子どもたちの未来を見据えた施策が必要とされる時期にあたる。