令和4年6月定例会が早島町議会で開催された。本会議では、さまざまな議題が取り上げられ、特に新型コロナウイルスワクチン接種については議員からの質問が集中した。根木一議員は新型ワクチンの3回目接種の状況を尋ね、早島町の町長・中川真寿男氏は接種率が58.1%であると報告した。この状況に関して、接種の進展とワクチンの廃棄問題についても言及され、町は近隣市町とワクチンの在庫調整を行うことによって廃棄がゼロを維持していると強調した。さらに、4回目の接種についての質問があり、18歳以上の全ての方を対象に接種券を順次送付する方針が示された。
次に、こども家庭庁の設立に関する議論も行われた。根木一議員は、子どもの声を聞き入れた施策が必要であると訴え、特に児童虐待防止策の強化が求められた。中川町長は、妊娠期から育児、教育にわたる支援体制を整え、早島町独自の施策を強化していく考えを示した。また、ヤングケアラーへの支援についても言及され、必要な支援やサービスを提供し、悩める子どもたちの生活を改善するための具体策が求められた。
続いて、公園の利用状況報告があり、ふれあいの森公園は、指定管理者制度に移行して以来、利用者数は増加傾向にあるものの、町内利用者の少なさが課題として浮き彫りとなった。今後は町内での認知度向上と利用促進が重要であり、町民向けのイベントやサービスの充実が求められた。この公園は町民の憩いの場であり、地域資源の一部として位置付けられている。
駅整備計画に関しては南側改札口の設置が課題とされ、多くの議論が交わされた。町長は、駅のバリアフリー化に向けた南側改札口設置の必要性を認識しているが、利用者数の関係で後回しにされている状況を説明した。あわせて、概算額や事業計画についても町内からの意見を踏まえつつ、戦略的に整備していく必要があると述べた。
道路維持補修と交通安全対策については、利用者の増加とともに道路の損傷が進んでいることが指摘された。特に生活道路や通学路に大型車が侵入してきている問題があり、早急な対応が必要とされ、中川町長は適切な対策を講じる意向を示した。
また、災害対策についても新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつ、防災対策マニュアルの運用や避難所における住民の安全確保のための取り組みが進行している。その具体的な運用方法について更なる改善が求められた。
各議員からの質問に対して町長は堅実な見解を示し、大切な施策として前向きな姿勢を見せたが、具体策の透明性や住民への周知徹底、実施段階での協力体制に対して更なる配慮が必要との意見も多かった。