令和2年3月4日、早島町議会にて議案の審議が行われ、令和2年度の予算案が示された。
全体の予算規模は86億2,444万円で、一般会計が51億1,700万円、特別会計が34億9,173万円となる。町長の中川真寿男氏は、予算案に「前年度と比較して2.4%の減少が見込まれる」と述べ、地域の持続可能な発展のための施策を強調した。
一般会計の主要な項目は、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響も視野に入れた施策が求められている。特に、健康福祉関連の項目では、社会保障関係費が7.1%の増加が見込まれ、介護保険や障害者施策への重点的な取り組みが求められる。また、町民に対する医療費負担軽減策や子育て支援策がより一層重要になると指摘された。
町長は予算策定の背景として、人口減少問題や持続可能な街づくりの必要性を挙げた。具体的な取り組みとして、教育ビジョンの具現化や地域での若者の定住促進を挙げ、「教育に力を入れ、質の高い人材を育成し、地域を支える基盤をつくる」と語った。地域の強みである教育資源の活用や、企業誘致政策の促進についても言及し、町の未来を見据えた施策の展開を表明した。
また、町長は新型コロナウイルス対策についても言及し、町民の安全を守るための取り組みを進めると約束した。地域の防災体制の整備や、災害時における連携強化も重要なテーマとして取り上げられ、町民と行政が一体となった防災対策の強化が求められた。
予算案は今後、予算審査特別委員会に付託される予定で、各議案についての議論が行われることになる。早島町は今後も、地域の特性を活かした持続可能なまちづくりを目指す姿勢を示している。