令和3年12月17日、早島町議会は定例会を開催し、多岐にわたる議題を議論した。
特に注目されたのは、子育て支援に関する取り組みである。町長の中川真寿男氏は、妊娠期から子育て期までのサポート強化に力を入れていると強調した。具体的には、妊娠期の相談窓口である「子育て世代包括支援センター」の設置を述べ、同センターを通じて地域の妊婦との関係構築に努めているとした。
一般質問では、佐藤辰美議員が工事の瑕疵担保責任について詳細に質問を重ね、過去に発生した工事の不具合に対する情報開示や再発防止策について追及した。町長は、平成23年に早島中学校のエアコン工事で発生した不具合に関し、施工業者に責任を問うたことを説明し、今後は整備計画室を設置し専門的な視点で工事管理を強化する方針を示した。
さらに、予算審査においては、令和3年度一般会計補正予算の可決が行われ、子育て世帯への臨時特別給付金として、対象児童1人につき10万円を支給するための予算を一括採決した。この施策に対し、町議会内では同年4月1日生まれの子どもも対象に含めるべきとの意見もあり、議論が続いた。町長は国の基準に則った形での支給を維持する意向を示した。
この他、産業文教常任委員会から提出された米の需要改善に関する請願は不採択となり、町の米需給安定策には依然として課題が残る。今後、総合的な地域支援策の充実が求められている。