令和元年9月17日、早島町議会は定例会を開催し、様々な議題が取り上げられた。中でも、町長の所信表明が注目され、町民からの高い期待に応える姿勢が伺えた。
町長の中川真寿男氏は、再任にあたり「早島の実現に向けて最善を尽くす」と述べた。特に人口問題に触れ、「高齢者が増加しているが、出生率は県・全国を上回っている」とのデータを示し、地域特性を生かした施策が重要だと強調した。
具体的には、高い出生率を維持し、若年層の定住を促進する施策として、企業進出や子育て支援の必要性を訴えた。また、新定住促進地区の整備に関しても触れ、公共交通の充実や生活利便施設の整備が求められている。快適な生活環境を提供することが、町の発展につながるという考えが明らかになった。
さらに、「地域包括ケアシステム」についても言及し、高齢者が住みなれた地域で安心して暮らせるよう支援体制の整備が必要であると述べた。その中で、在宅医療と介護の連携を強化する方針を示した。
防災対策も大切なテーマであり、西日本豪雨の教訓を踏まえた具体的な行動計画の改定が必要だとの意見もあった。町民への災害時の情報提供や迅速な対応を図るため、協力を呼びかけた。
本議会では、町長が提案した様々な条例改正案に関する検討も行われ、特に会計年度任用職員の給与に関する条例についての議論が注目された。議員からは、「予算に影響が出るのではないか」といった懸念が示されつつも、町政の透明性を確保しつつ、適正な雇用を進める提案がなされた。
その他、特別会計の決算認定に関する報告も行われ、全体としては黒字決算が示されたものの、依然として経常収支比率の高止まりが指摘され、持続可能な経営に向けた課題が残るとの意見もあった。今後、町の活性化に向けた取り組みが求められる。