令和4年9月2日に開催された上越市議会定例会では、令和3年度の決算認定が主な議題となった。
会議では中川幹太市長が令和3年度の財政状況について詳細に述べた。決算では、経常収支比率が前年度に比べて2.0ポイント改善し、90.2%となったことが示されている。また、実質公債費比率も前年度から0.7ポイント改善し10.6%に達した。このように、主要な財務指標が改善したことについては、市政運営の方向性が堅持できたと評価された。
一方で、財政健全化判断比率の改善はあったものの、他の施行時特例市に対しては依然として最下位グループに属していると強調した。中川市長は、「今後も引き続き堅実な財政運営が求められる」と語り、今後の課題についても言及した。
議案第84号では、令和4年度一般会計補正予算が話題に。橋本洋一議員は農業振興費の増額について、農業者の経営安定化を図るための取り組みの重要性を指摘した。市長は、農業用機械導入費の補助が農業者の経営安定化に一定の効果が期待できると応じた。特に、燃料や肥料の高騰が続く中、農業振興が重要であるとの認識を示した。
また、消防団員の定員についても取り上げられた。消防団の定員を実団員数に基づいて見直し、地域防災力を維持するための努力が求められている。市長は、団員数の減少傾向に懸念を抱き、団員確保策の重要性を確認した。
この日の会議では、質疑を通じて上越市の財政や市民生活に密接に関連する問題についての意見が多く交わされた。議会運営の内容は市民にも影響を与えるため、今後の施策に注目が集まる。