上田市で開催された定例会では、地域医療、教育、福祉に関連したさまざまな議題が取り上げられた。特に地域医療の再生計画や教育制度の改善に関する意見が多く見受けられた。
最初に、地域医療に関する議論が行われた。新設された医療施設の運営状況が報告され、特に信州上田医療センターの医師数は、平成22年の36人から最新の85人へと増加している。また、救急医療の体制強化が評価されつつも、医療従事者の確保には引き続き課題が残るとされる。
次いで、学校教育が議題に上がった。全国学力・学習状況調査の結果が発表され、上田市の学生たちの平均正答率が全国平均を下回っている現状に懸念が示された。教育長の峯村秀則氏は、教育の質向上に向けた人材交流を提案し、教員の指導力向上にも努める意向を示した。
また、認知症支援に関する取り組みも紹介された。市では、認知症初期集中支援チームが設置され、医療・介護の専門職が協力して支援を行っていると報告された。これにより、33件の医療サービス利用が実現していることが強調された。
さらに、温泉施設を活用した健康づくりの重要性が語られた。健康づくり条例の施行を背景に、市長は温泉的要素を活用して医療費削減を図るべきと述べ、医療とは異なる形での健康促進に力を入れる考えを示した。