令和3年10月29日、佐久市議会は第3回臨時会を開会した。主な議題には、佐久臼田インター工業団地用地の処分や、市道上の事故に係る和解についてがある。
この会議では、佐久臼田インター工業団地の用地処分に関する議案が上程された。この案件には、E-1区画、W-1区画、W-2区画の3つの用地が含まれ、それぞれの処分先として企業の名前も提示された。市長の柳田清二氏は、これに関連して「これらの企業が地域経済に貢献することを期待している」と述べた。
E-1区画は日精エー・エス・ビー機械株式会社に売却され、おおよそ8億280万3672円で取引される予定となっている。この会社は、業界でトップシェアを誇る企業であり、インドにも拠点を有している。
W-1区画はヴェ・マン・フィス香料株式会社に売却予定であり、売却価格は約2億9142万3890円。この企業は今後、香料の製造・販売をさらに推進すべく、信濃川水系緊急治水対策プロジェクトへの参加を計画している。
W-2区画は株式会社前田製作所に売却予定で、約1億5006万4440円の売却価格となる。この会社は建設機械の販売および整備に従事しており、拠点機能の強化を図る。これらの用地の処分により、地域に新たな雇用を創出し経済効果を促進させる見込みだ。
市道上の事故に関しては、事故による損害賠償が211万3308円であることが示された。建設部長の柳沢文弘氏は、「この事故の再発防止に向け、道路管理業務を改善していく必要がある」と強調した。市は職員によるパトロールや地域住民からの要望を受け付け、速やかに危険箇所の把握を進める考えだ。
最後に、令和3年度佐久市一般会計補正予算も承認され、総額は559億9573万8000円に達する。この予算には新型コロナウイルスのワクチン接種に関する経費や、交通対策の向上に向けた取り組みが含まれる。総務部長の畠山啓二氏は「市民の皆様に安心して生活してもらえる環境を整えていく」と述べた。
今回の議会では傷害事故の賠償や土地処分のほか、経済刺激策が議論を呼び、全体として市民生活の向上を目指す意見が多く寄せられた。出席議員からは活発な意見交換があり、中にはさらなる支援策の必要性を訴える声もあった。これらの議題について、議会では全会一致での決議を得て終了した。