令和5年9月28日、佐久市議会の第3回定例会が開催され、様々な議案が議題に上がった。
特に注目されたのは、議案第93号の「佐久市議会議員定数条例の一部を改正する条例」で、唐突に議員定数を26から24に減少させる提案であった。この提案は、議会活性化特別委員会での議論を受けたもので、過去の審議結果が踏まえられていると強調されたが、議論は紛糾した。
議会運営委員長の神津 正氏は、「議員定数の削減は市民の意見を反映し、地域の課題に対応するために談義が必要であった」と述べ、全議員に対してその必要性を強調した。対して、賛同派からは市民に喜ばれる施策であるとの反応もあったが、一方で反対意見も根強い存在であった。
反対派の小林 松子議員は、「議員数を減らすことが市民の声を聞く上での妨げとなる」と述べ、議員は市民の代弁者であり、その数が減れば市民の意見が届きにくくなるのではないかと懸念を示した。また、福祉や教育などの分野での議論の深さが不足するとの声も上がった。彼女は「議員は多様な市民の声を吸収する役割を担っており、定数削減はそれに逆行する」と主張した。
このように、議会の中では議員数の削減に対する賛否が分かれる結果となり、最終的には原案が賛成多数で可決される結果になった。また、議会運営委員会は市民説明会を開催し、議員定数と報酬の改定に関する情報提供を行うなど、市民からの支持を仰ぐ場を設けていたことが評価された。
さらに、付託議案や陳情の審査も行われ、特に「健康保険証」の存続にまつわる議論も注目された。市民の関心が高かったこの問題については、採択と不採択それぞれの意見が表明され、最終的に陳情は不採択となった。