令和5年9月の佐久市議会第3回定例会において、春日温泉や医療安全など多様な課題が取り上げられた。
まず、佐久市唯一の温泉旅館である春日温泉に関する議論が中心となった。議員たちは、日帰り入浴の夜間営業を拡大することの必要性を強調し、より多くの市民が利用できるようにすべきと述べた。特に、過去5年間の利用客数がコロナ禍で激減した中、今後の施策に期待が寄せられた。
加えて、春日温泉周辺の市道66-97号線の改良工事が計画され、通行利用者の安全を確保するため待避所が設置されることが報告され、さらなる環境整備の必要性も認識された。多くの参加者からは、春日温泉を観光地として活性化させるためのアイデアが提案され、地域住民の意見を重視する姿勢が求められた。
その後、佐久市立国保浅間総合病院における医療安全対策が議論された。病院では、発生したインシデント・アクシデントに対し電子カルテを使用して迅速に情報を集約し、再発防止策を講じる取り組みを報告した。医療現場では特に看護職員からの報告が多く、彼らの重要な役割が強調された。
さらに、コロナ感染症の影響を受けた入院患者数についても報告があり、病床確保料制度を活用した経営改善策が進められていることが明らかにされた。
また、教育分野でも全国学力テストの結果についての討論が行われた。特に中学生の英語の成績が全国平均を下回ったことに対し、教育委員会はシステム改善に向けた具体策を採用することを約束し、「読むこと」「書くこと」にもっと重点を置く必要があるとの意見が相次いだ。
スマートフォンの利活用に関する質問もあり、市が運営するアプリの利用状況や、デジタルデバイド解消に向けた教育プログラムが提案された。特に、スマートフォン教室の開催が重要視され、利用者が年々増加していることが確認された。このように、多方面にわたる議論が行われたことで、今後の施策に期待が寄せられている。