令和5年6月の小諸市議会定例会が開会した。
市長の小泉俊博氏は、今定例会の開催に際し、農業に関連する凍霜害の影響を報告した。被害額はまだ精査中で、農家への支援を検討する考えを強調した。
また、移住促進に向けた協定の締結についても言及した。5月29日に株式会社アールシーコアとの連携協定が成立。これは、地域活性化を狙ったもので、多様な移住者の受け入れを目指す施策の一環である。
議会では、様々な議案が上程された。議案第50号の"損害賠償の額の決定について"では、元職員への退職手当部分支給に関連した議論が行われた。この件では、元職員が飲酒運転で事故を起こした過去が影響し、議員からは反対意見も示された。
議案第51号、令和5年度小諸市一般会計補正予算(第3号)の審議も行われた。一般会計に700万円の追加を盛り込み、総額は183億5,100万円となる。支出内容には、元職員への支払遅延損害金も含まれ、多くの議員がその適正さについて疑問を投げかけた。特に、公務時間外の事故による公費負担について議論が白熱した。議員の楚山伸二氏は、税金で賄うべき問題かと反対討論を行い、再発防止に向けての取り組みが必要だと訴えた。
また、教育施設への補正予算も審議された。小諸東中学校の大規模改造工事が計画され、契約が約1億3,585万円になる見込が示された。これは教育環境の改善を目指している。
全体として、議案は賛否両論の中で進行しており、再発防止と公費の適正利用という問いに議員たちは真剣に向き合っていると感じられた。今後の審議や討論に注視していく必要があろう。