令和5年12月5日の小諸市議会定例会において、各議員が多様な課題について質問を行った。中でも、防災対策に関する議論が盛り上がり、特に土屋さつき議員が小諸市の防災行政無線の問題点を指摘した。彼女は、最近の防災訓練の成果を報告しながらも、防災行政無線が聞こえない地域があることを強調し、改善案を求めた。
市長の小泉俊博氏は、防災行政無線のデジタル化や戸別受信機の導入についての計画を説明した。しかし、市民からは実際に聞こえない地域があるとの訴えがあり、聞こえない問題に対してはメールマガジンや小諸市公式LINEを活用した情報提供を行うと述べた。また、聞こえにくい場所については、定期的な保守点検を実施し改善を図っていると報告。
小諸市の学校再編計画も議論の中心にあり、教育長の山下千鶴子氏は、小中一貫教育制度の導入についての意義を説明したが、市民の理解を得ることの難しさを認めた。小中一貫教育の利点として、教育の質の向上や子どもたちの成長が挙げられた。また、義務教育学校への移行についても検討が進んでいるが、実際の導入には地域の状況や圧力も考慮する必要があるとの見解を示した式。
さらに、議員たちは地域の農業政策についても触れた。掛川剛議員は自給率や耕作放棄地の問題を取り上げ、地域農業を持続可能にするための新たな取り組みが必要であるとの見解を示した。市の関与が求められる中、小規模農家の支援を強化し、農業の未来に向けた施策を進める必要性が強調された。
この定例会では、今後の小諸市における防災・教育・農業の立て直しに向けた各種施策や支援が実施されることが期待されている。議員たちは市民の声に耳を傾け、効果的かつ実効性のある施策を推進するよう市に求めている。