軽井沢町の令和6年3月定例会において、重要な議題が多く取り上げられた。特に、軽井沢病院の経営状況や公共交通に関する提案が議員の発言を通じて活発に議論された。
最初に、軽井沢病院に関する決算報告が行われ、寺田和佳子議員は固定資産台帳の管理不備が指摘された。病院事務長の市村和則氏は、当初の金額が合わなかった原因として、未収金と未払金の管理や借入れの履行についての認識不足を挙げた。特に、令和4年度の財務状況の見込みが現在も不安定であることに懸念が示された。議員からは、固定資産の正確な評価が求められ、会計士の業務の見直しも必要とされている。
続いて、交通弱者を対象としたデマンドタクシー事業の開始が予告され、児玉香織住民課長は登録制を導入し、町内のタクシー業者に協力を求める方針を述べた。特に、平日の運行時間が設定されているため、利用者には限りがある点が悩みの種となる可能性が示唆された。福本修議員は、週末の利用や途中下車ができる可能性についても質問し、行政側は現在の設定に変わりはないと発言。各種施策についての改善提案も行われ、特にライドシェア事業への期待が寄せられた。
最後に、町の区への加入促進についても議論の焦点となった。住民主導で行われている活動が高評価を得る一方、住民の加入率が低下している現状が報告された。荒井和彦総務課長は、地域コミュニティを活性化させるための新たなアプローチが必要であるとし、移住者への情報提供を強化する姿勢を見せた。特に、公益性の高い活動の重要性が再確認され、今後の区の形態や機能の見直しが求められた。