令和5年第1回大崎市議会定例会が3月3日に開催され、主に令和4年度予算案や請願に関する審議が行われた。特に注目を集めたのは、大崎市役所前に存在する樹齢400年の黒松についての請願である。これに関して、請願人の柳原榮夫氏が、黒松を文化的遺産として保存するよう求めた。
市議会の質疑の中で、黒松に対する評価が様々に言及された。教育委員会は、「文化財指定は難しいが、歴史的価値は高い」との理解を示した。また、議会では黒松の存在が地域の歴史を伝える重要な要素であるとの意見が多く寄せられた。しかし、最終的には請願は不採択となった。
討論では、黒松の保存を求める議論が活発に展開された。請願賛成派は「黒松が歴史的価値のあるものである」と主張し、文化財としての保存が必要との立場を強調した。それに対し、不採択派は、黒松撤去の理由として駐車場の運用効率を挙げるなど、実務的な視点を持った意見もあった。
最後に、議案が採決され、令和5年度大崎市一般会計予算案に関する附帯決議がこの請願に関連するものであると確認された。議員らは、今後も市民の声を聞きながら歴史ある遺産の保存について検討していく必要があると強調した。
さらに、都市計画や地域振興に関する議題も扱われ、重点施策の進行についても議論された。同会議では、地域の文化や歴史を尊重しつつ、実務的な運用についても配慮する必要があることが強調され、次なる議題へと進んでいった。