令和7年6月の定例会において、美里町が抱える複数の課題に対する議論が活発に行われた。
議題としては、まず、地域交通の重要性について触れられました。フジタルイジ議員が提案した、本庄寄居線の現行の7便では社会人や学生の利便性を十分に確保できないとの指摘に対し、町長は「現在の利用状況では増便は厳しい」と述べましたが、国や県との連携により改善の余地があると表明しました。
続いて、マイナンバーカードの保険証利用について議論が展開されました。堀越賢司議員が、現在約76.7%のマイナンバーカード普及率や、資格確認書と保険証との関係に焦点をあて、住民からのフィードバックをどのように受け止めているかを問いかけると、住民保険課長は「マイナ保険証の登録率は徐々に増加傾向にあり、対応を進めていく必要がある」と答えました。
また、滑川町との比較も行われ、特に同町の若年女性人口の維持に成功している要因について分析されました。町は、その施策に倣い、土地の開発や利便性向上を図ることが重要であると認識し、民間事業者との連携が鍵であると強調されました。
さらに、町長は「人口維持には地域全体の魅力向上が不可欠」とし、具体的な施策として妊産婦医療費助成や子育て支援金の充実を挙げ、今後の事業に期待を寄せました。今年度は新幹線定期券の補助が拡充されたことも述べられ、これにより若者の流出を抑える施策が進行中であることが強調されました。
社会情勢が大きく変化する中で、美里町も様々な施策を通じて地域の活性化を目指していく必要があるであろう。議会全体を通して、持続可能なまちづくりに向けた前向きな姿勢が伺えた。今後、議会の提言を基に具体的な施策が実施されるか注視していく必要がある。