令和5年3月20日、美里町議会において、住民の福祉向上に向けた議題が中心に討議された。特に、教育課題として、子どもたちへの教材費無償化案が強調された。
新井英行議員は、教材費の無償化に関して、「子どもに優しい社会をつくるためには、教材費の完全無償化が不可欠である」と訴えた。また、その費用試算として、約3,226万円を必要とする見込みを示し、予算の流用を提案した。
さらに、議会では、ＡＹＡ世代のがん患者への支援が求められた。田端恵美子議員は、特に若年層のがん患者が苦しむ現状を踏まえ、「在宅療養を支える制度も整備されていない」と指摘し、福祉課長に具体的な対応を要求した。これに対して福祉課長は、現在ＡＹＡ世代のための支援体制を築く必要があることを認めた。
また、自衛官募集に関する個人情報の提供についても言及があった。堀越賢司議員が、自衛隊への個人情報提供の詳細を尋ねると、町長は、依頼に対して住民基本台帳に基づく情報提供に留まることを説明した。
財政面で議員たちは、住民の暮らしと財政の健全化とのバランスを探る中、徐々に課題が明かにされた。町長は「法律に沿った形で真に必要な施策を進めていく」と述べ、地方税の負担と住民福祉との調和を図る意向を示した。
議会最後では、堀越賢司議員が「教材費無償化の実現が、子どもの未来にとって重要である」と再認識される中、今後の町の教育政策に期待が寄せられた。