大崎市議会の令和3年第2回定例会が6月21日、開催され、さまざまな議案が上程された。特に注目を集めたのが、令和3年度の大崎市一般会計補正予算であり、今後の経済状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。この予算は、主に新型コロナウイルス感染症対策のための施策に充てられる。
議案第67号の補正予算は、前年または前々年の売上高が減少した事業者支援を目的とし、特に飲食店などが対象となる。具体的には、経営が厳しい事業者に対しての支援が324万4千件にのぼる。これにより、経済の立て直しや地域の雇用維持が期待されている。市長の伊藤康志氏は、この対策が予算可決後に迅速に実施されることを強調した。
さらに、補正予算には、小中学校が実施する不登校支援のための学び支援教室事業が含まれており、地域社会における児童生徒の教育支援強化も視野に入れられている。教育委員会の宮野教育部参事は、児童生徒の学校復帰へ向けた取り組みの強化を語った。特に古川中学校での前年度実績が効果を上げたことから、古川東中学校と古川南中学校もその対象に加わる。
また、感染防止対策のための予算が確保され、トイレの洗浄のため、洋式トイレへの改修が進められる。高齢者や障害者に優しい社会を目指した施策とし、今後市民施設の環境整備が急務であると認識されている。教育委員会が取り組む衛生環境整備とともに、地域の文化振興事業も今後の課題として浮上している。
議会では、地域の農業や商業の振興に向けた施策も議論されており、特に新型コロナウイルスの影響を受けた事業者への支援が求められている。また、大崎市誕生15周年記念にあたるイベントの開催も、子供向けのキャラクターショーなどの催しを通じて、地域の活性化が目指されている。今後の動向が注目される。