令和4年6月23日、大崎市議会第2回定例会が開催され、議員28名が出席した。議会では、議題に沿って会議録の署名議員が指名され、続いて一般質問が行われた。
本定例会で最も注目されたのは、「総合計画後期基本計画」に基づく大崎市の財政対策と地方債の発行およびその運用の高度化についての議論であった。議員の間では、外部資金調達の手段として「市場公募型地方債」の導入が提案され、その実現可能性についても問われた。地方創生を図るための新たな資金調達手法として、特に若手の議員からの関心が集まった。市長の伊藤康志氏は、公募型地方債の発行について前向きに検討する意向を示したが、コスト面に配慮が必要であるとの見解も述べられた。
また、各種基金の運用高度化の必要性が強調され、大崎市の優良資産を活用した財源の確保が求められた。藤本勘寿議員からの提案に対して、市は他自治体の先行事例を参考にしながら、より多様な資金調達の方法について研究を進めていくことを約束した。
障害者への支援体制についても議論がされた。市内における障害者支援の現状について、親亡き後の生活について不安を感じている世帯が多く存在するとの報告があり、民間の支援に依存せず、市がしっかりとした支援策を講じるべきとの声が強かった。したがって、支援体制の拡充が急務であると認識されている。特に高齢者が障害者の親である場合、その生活支援が一層難しくなるため、相談窓口の充実が提案された。
次に、バイパス計画の調整についても触れられた。内水対策の一環として、二線堤バイパスを利用した地域防災の強化が図られることとなったが、引き続き重要視されているのは、住民とのコミュニケーション強化であり、災害時の迅速な情報伝達を確実にするため、地域防災訓練や意見交換会の実施が問われた。
最後に、学校給食の安定供給とその栄養バランスの確保が、昨今の物価高騰の中でも続けられることが必要であると、市からの明確な回答が得られた。今後、学校給食の質を保つための具体策が準備されることに期待が寄せられる。
全体として、本定例会では、財政運営、障害者支援、地域防災対策、学校教育、そして地域住民の声を反映した施策推進へ向けた重要な方針が確認され、議員間での活発な質疑が交わされた。