令和6年6月20日、石巻市議会第2回定例会が開かれ、主に官製談合事件や地域の人口減少対策について討議された。特に議事の中で、早川俊弘議員が人口減少への懸念を強調し、消滅可能性自治体の一つである本市の現状について質問した。
齋藤正美市長は、千人以上の若年女性が減少する中で、結婚や子育て支援の取り組みを継続する必要があるとしながら、男女の意識調査の結果についても言及した。市民の住み続けたいという意欲が疲弊していることから、地域の雇用機会の拡充や教育環境の整備が必要と述べた。吾妻議員との質疑では、公共交通の改善についても議論され、市として交通の利便性向上を図るための取り組みが進められている。
また、公共下水道事業の進行が遅れていることについても厳しい指摘があり、現在の状況では、事業認可を受けた地域においても下水道の整備が進まない市が条件が整わず、浄化槽設置補助が受けられない不利益を抱えている住民への具体的な対応について質問が相次いだ。これに対し、上記の課題への改善策や今後の見通しについても言及され、必要に応じて自助努力を促すといった見解が示された。
さらに、文化に関する議題の中では、旧観慶丸商店の文化交流スペースが活用されているものの、利用が少ないという声が寄せられた。交流人口の創出に向けて様々な施策が必要とされており、その一環として地域アーティストの作品展示や、地域のイベントとの連携強化が望まれる。一方、交通安全対策に関しては、視覚的な障害を持つ子供たちへの特別な教育や交通安全教室の必要性が再確認された。市民が安全に通行できる環境づくりのため、地域全体の協力と連携が求められる。
このように、人口減少に関する深刻な課題解決に向けて、行政主導で取り組む努力が求められる一方で、地域の力を借りながら持続可能な社会の形成を目指す意見が多く交わされた。