令和6年6月17日、東松島市議会は定例会を開催し、子育て支援及び観光振興に向けた重要な課題について幅広く議論が行われた。議会では、特に屋内大型遊具の整備や道の駅における農産物加工施設の運営についての質問が目立った。
まず、屋内大型遊具の整備については、大橋博之議員が宮城県内には大型屋内遊具施設が不足している現状を指摘し、白石市の「こじゅうろうキッズランド」の成功例を挙げた。議員は、「本市でも検討を進めるべき」と訴えた。市長の渥美巌氏は、県との連携の難しさを認めつつも、今後の国の支援策に期待を寄せ、こうした施設が地域の観光資源となり得ることを強調した。特に、屋内施設の充実は市外からの集客にも寄与する可能性があると述べた。
さらに、道の駅の運営に関する議論も行われた。この道の駅は県北地域にも大きな影響を及ぼす可能性があり、特に農産物加工施設の活用について質問が寄せられた。市長は、市内の生産物を地元の方が加工し、販売する場として道の駅を活用する方針であることを示した。これにより、地元の「顔」が見える商品づくりを進める考えだ。また、道の駅の運営を支えるため、地域生産物加工研究会とも連携し、多様な団体や個人の参加を促すことが重要であると述べた。
道の駅の開業が11月に控え、具体的な運営手法も問われた。その責任者としては、東松島観光物産公社が管理を行うことが決定しており、加工室の利用についても市民からの利用促進を図るとのことだ。こうした取り組みは、地域の観光資源としての活用だけでなく、農商工連携を形成するための重要なステップとなるだろう。
今回の議論を通じて、子育て支援や観光振興が一層具体化し、地域に根ざした活動が促進されることが期待される。