令和5年9月15日に東松島市議会の定例会が開催され、本年度の決算認定や新たな請願に関する議題が審議された。
今回の議会では、令和4年度の各種決算認定が行われた。市長の渥美巖氏は、一般会計歳入歳出決算や国民健康保険特別会計の状況について説明し、昨年度の予算執行の成果を強調した。
総括質疑において、自公・市民の会の石森晃寿議員は、渥美市政の決算について具体的に質問。特に企業誘致の進捗や新たな工業団地への企業の進出状況について触れ、成功した事例としてマルヒ食品の進出を取り上げられた。
市長は、企業誘致が本市の重要政策となっているとし、進出企業が教育や福祉施設向けの給食食材を製造する計画と、新規雇用の見込みを述べた。具体的には、新工場の建設が進められ、令和6年には操業開始が予定されているとのこと。
さらに、過疎地域の振興策を問う声もあり、渥美市長は、具体的な公共施設の改修や移住促進施設の整備について言及。教育に関する質疑では、志小田美弘教育長が小学校英語検定チャレンジ事業の成果を報告し、合格率が81.5%に達したと強調した。
また、「令和の果樹の花里づくり」構想についても説明。市内の農業振興を図るため、梅やユズなどの植樹を計画しており、今後地域の活性化に寄与する見込みだ。
会議の最後では、東松島市営住宅条例に関する請願が紹介され、迷惑行為等の禁止規定を整備する重要性が論じられた。これに対し、市長は今後の課題として認識し、検討していくと応じた。
このように、今回の定例会では多様な議題が議論され、財政の健全性や地域振興策に向けた議論が進められた。今後もこれらの成果を踏まえ、市民の課題解決に向けた取り組みが期待される。