令和2年2月13日に開催された石巻市議会第1回定例会では、市政運営の方針が議論された。
市長の亀山紘氏は、令和2年度予算案や施策の大要について説明し、震災からの復興の進展を強調した。特に、復興の象徴となる石巻南浜津波復興祈念公園の整備や、石巻市複合文化施設のオープンに向けた取り組みが注目されている。
亀山市長は、昨年の大川小学校事故訴訟について触れ、改めて遺族や市民に謝罪した上で、災害に強い町づくりの重要性を説いた。具体的には、津波や台風に対する対策を図る計画が進行中で、地域コミュニティの再生支援も図るとしている。
また、市の医療機器保守業務に関しても報告があり、契約違反については適切に対応されたことが伝えられた。亀山市長は、震災からの復興の総仕上げに向けた一年として、地域の活性化や新たな魅力創出に取り組むことを明言した。
施政方針演説の中では、5つの重点施策が紹介され、その中には「安心して暮らせるまちづくり」「産業振興と人づくり」などが含まれる。特に、子育てしやすい環境づくりや市民の健康づくりが強調され、各施策が市民の生活向上につながることが期待されている。
また、観光産業の振興に関しても、新しい観光施設でのイベント開催や、大型客船の寄港などが語られ、街の活性化にも寄与する見込みである。市長は、石巻市の復興が持続可能で活力のある地域へと結実するため、職員全員の団結を呼びかけている。
この他、議会内では、合同して行われた全国市議会議長会の議題や報告事項が紹介され、議会の活動に関する透明性の確保が求められている。施政方針に対する質疑は、後日行われる予定で、市民や議員の意見を真摯に受け止めた議論が期待される。