令和5年12月、石巻市議会は第4回定例会を開き、交通安全や戸籍証明書発行サービスのシステム障害問題、さらには農業の推進策など多様な議題が取り上げられた。
議会では、釜・大街道線の事故多発に関する問題が特に焦点となった。11月21日、中屋敷の交差点で女子児童が軽トラックにはねられる痛ましい事故が発生した。この事故を受けて、石巻市は信号機の設置を早急に警察へ要望したところ、年度内に設置されることが決まった。市長は市民の安全が最優先であり、引き続き交通マナーの向上にも努めると表明した。また、市では事故防止策として、路面標示や注意看板の設置、さらには交通安全指導隊による登下校時の指導を強化する方針であることを明らかにした。
更に、戸籍関係証明書発行サービスの機能停止問題についても取り上げられた。9月20日に発生したシステムの障害は、約30万件のデータに影響を及ぼし、復旧には膨大な時間を要した。市長は業者に対して厳しい姿勢を見せつつも、現時点では損害賠償を求める考えはないと説明した。その理由として、復旧に伴うシステム運用に対する責任が今一度問われるべきだとの見解を示した。
さらに、農業や森林環境税の利用に関する議論もなされた。市は国消国産を意識した地域農業の活性化を目指しており、特に環境保全型農業の拡大にも取り組んでいる。市民生活部長は環境保全型農業の実績として、昨年度の取り組み状況や課題についての報告を行った。特に、資源循環型農業を進める必要性や、学校給食で地場産品が使用されている状況が伺えた。
石巻市議会では、青少年の育成や地域活性化策が求められており、今後もさまざまな分野での取り組みが重要であると市の担当者は強調した。最後に、市長は市民が安心して生活できる街づくりに全力を尽くすことを再確認した。