令和5年6月12日、石巻市議会第2回定例会が開催され、議員たちが各々の地域課題や市政運営について議論した。特に、渡波地区における排水路の進捗状況とその安全性、放課後児童クラブの待機児童問題、上品山牧場での放牧の現状について多くの関心が寄せられた。
まず、渡波排水路の進捗について、産業部の報告があり、昨年度の除草作業が行われた後、今年度はヨシの除根作業が進められているが、引き続き水路の維持管理が堅実に進められる必要があると強調された。加えて、渡波排水路のコンクリート化や周辺の安全対策についても議論され、地域住民の安全確保に向けた具体策の検討が求められた。
次に、放課後児童クラブの待機児童について、桃生地区で今年度20名の待機が確認されたことに対し、地域での支援体制の強化が必要との意見が出された。また、各地区での児童クラブ参加希望者の川上・川下状況を定期的に把握することが新たな待機の予防につながるとの提案がなされた。においても、昨年度から始まった実施報告として、必要な改善策が実行されることが期待された。
河北上品山牧場についても、今後の長期的な運営に向けた視点が必要とされる。既存施設の維持や放牧頭数の減少問題が浮上する中で、市としての考え方が求められ、地域資源の有効活用について意見が交わされた。さらに、職員の働く環境の整備に関しては、礼儀正しい協力の基礎づくりが強調され、対話を促進するコミュニケーション環境の構築が重要視された。
地域防災計画に関しては、津波避難計画の中で避難施設の設置状況や防災無線の活用方法が議論され、避難行動に必要な情報伝達手段を強化するための施策が必要とされた。特に、交通弱者である高齢者への周全的な配慮が必要であるとされ、全市民が安心して避難行動をとるための整備が求められた。
全体を通じて、石巻市においては、住民の安全のために様々な課題が提起され、それに対する真摯な対応が市民の期待を寄せていることが示された。今後、議論を基に具体的な施策を進めていくことが期待される。その実行が市民の安心安全、ひいては生活の質向上に寄与する道となると信じたい。