令和6年石巻市議会第1回定例会が開催され、議員たちは一般質問を通じて、地域の重要議題に取り組む姿勢を見せた。
特に安全な教育環境の確保については、鈴木良広議員が通学時の安全対策や不審者対策を問いかけ、教育長の宍戸健悦氏が対応を強調した。
具体的には、過去3年間の不審者出没件数を挙げ、「本市では学校安全マニュアルを作成し、訓練を実施している」と述べた。
また、通学路での事故防止策についても言及し、交通安全教育の充実を図る意向を示した。特に、国道398号線が関与する事故リスクに対して、チェックリストの提示を求められた。
食品ロス削減については、鈴木議員が給食における残食の現状を取り上げた。
教育委員会事務局長は、昨年度の残食量は約14万キログラムに上ると報告。子供に対する食育の重要性を強調した。
次に、観光振興に関連する質問も続いた。
市長は「観光政策課の活性化により、観光誘客の推進を図る」と述べ、関係団体との連携強化を約束した。また、観光大使の活動を広く知ってもらう必要性も強調された。観光大使については、市の魅力を外部に発信し、イベント参加を通じて地域振興に貢献する役割が求められている。
さらに、大型客船の寄港を通じて経済効果を上げ、市内の観光や飲食店への誘導が重要であるとの意見が出た。特に、客船寄港日に地域の飲食店が営業を行う必要性も指摘され、その事前周知が課題として残ることが確認された。
全体として、本定例会では教育、食品ロス、観光産業の各問題を踏まえ、地域の活性化を図るための具体的な取り組みについて議論が行われた。市長や教育委員会の意向として、引き続き安全な教育環境の整備、食品ロス削減、観光振興に取り組む姿勢が見えた。今後の施策への期待が寄せられる中、地域全体でのパートナーシップを強め、活力を持続させる方向性が確認された。