令和5年10月4日、横須賀市議会は定例議会を開催し、重要な議案として多数の会計決算が審議された。
議案第93号から第102号までの計10件が一括して議題に上がり、特に令和4年度の決算関連が中心となった。これらの議案は審査を経て、全体として原案可決が決定された。
中でも、議案第93号の一般会計歳入歳出決算について、日本共産党の井坂直議員は反対意見を表明した。井坂氏は、特に猿島公園のトイレ建設に関する予算について、コロナ禍で苦しむ市民の生活を考慮すれば不適切だと考えていると指摘した。トイレ工事に約3億円が投じられる中、他の市民ニーズへの配慮が不足しているとの懸念を強調した。
また、令和4年度の複数の特別会計決算においても収入の減少や支出の膨張等の問題が指摘された。高齢者医療費の決算に関しては、受診控えの懸念を持ち、これも否認の理由として挙げられた。
さらに、市長上地克明氏からは、令和5年度の一般会計補正予算についての説明が行われた。この補正は、台風の影響を受けた水路整備工事に必要な追加工事費の計上であった。補正予算は全体として増額され、特に環境や災害対策にフォーカスを当てた経費も含まれていると明言した。
議員提出議案である第2号「横須賀市議会傍聴規則中改正について」も原案通り可決され、傍聴人による電子機器使用の規定が明確化された。これにより、市民の傍聴環境がより柔軟に整えられることが見込まれる。
さらに、小林伸行議員の辞職に関する議案も承認され、議会の人事に変更があったことが記録された。会議はすべての議題を終了し、次回議会は11月29日と決定された。議会は市民ニーズに応える形で、今後の運営を進める意向を示している。