令和3年9月定例議会の新型コロナウイルス感染症対策検討協議会が開かれ、様々な議題が審議された。
協議会では、特にホームレスの方々へのワクチン接種についての議論が注目された。小室卓重議員は、ホームレスの方々が接種券を受け取れない現状について説明し、接種機会の確保に向けた具体的な取り組みを提案した。彼は、「北九州市では既にNPOと協力して、ホームレスの方々のワクチン接種を進めている事例がある」と強調した。この提案に対して、他の委員からは懸念の声が上がり、実施の可否や実効性について確認する必要があるとの意見が相次いだ。
次に、防災行政無線による市長メッセージの放送についても議論が交わされた。小室議員は、特に乳幼児やその親への配慮が必要であるとし、放送時間の変更を求めた。この意見には賛否が分かれたが、入院待機や自宅療養をしている方々にとって、この課題は深刻であることが強調された。
また、今年の感染者急増に関連して、さらなる予防対策と治療法としての抗体カクテル療法の導入も取り上げられた。田辺昭人議員は、感染者数の状況や今後の方針について具体的な答えを求め、議論の活性化を促した。特に、治療法の有効性や導入のタイミングについては、行政として早急な対応が求められるとの意見が相次いだ。
最後に、学校における濃厚接触者の把握方法や抗原検査キットの配布についても確認が行われた。これにより、学校の現状や今後の取り組み、特に感染が疑われる場合の対応について明確な指針が必要であるとの認識が広がり、必要な情報を保護者や市民に迅速に提供する重要性が指摘された。