令和4年3月の横須賀市議会では、地域経済と福祉政策に焦点を当てた議論が展開された。
まず、加藤ゆうすけ議員は新型コロナウイルス感染症の影響について言及し、上地克明市長の施政方針を引き合いに出し、福祉と地域経済の好循環を目指す重要性を強調した。
上地市長は、地域資源を活かした施策が福祉向上に寄与する効果を説明し、特に「地域で支えあう福祉のまちの再興」が新年度の重点施策の一つとして位置づけられた理由について述べた。この施策には、福祉施策が地域経済を刺激し、税収増加につながるという仕組みがある。
さらに、高齢者福祉についても議論が交わされ、横須賀市の高齢化率が32.05%であることを踏まえ、新たな支援策の必要性が指摘された。上地市長は「制度のはざまを埋め、地域生活相談の重要性を認識している」と述べ、未来への備えとして高齢者福祉への投資を進める意向を示した。
また、企業版ふるさと納税の活用についても議論があった。この制度を通じて、地方創生と企業のイメージアップが同時に達成できると市長は語った。特に気候変動対策やゼロカーボンシティの推進に向けた具体的なプロジェクトが進められており、企業との連携が期待されている。
一方で、行財政改革と経費の見直しも重要なアジェンダとなり、加藤議員は「都市インフラの維持管理経費は重い負担になる」と指摘し、都市インフラの効率的な維持管理に向けた改革が求められていると述べた。
横須賀市は、今後も地域経済と福祉政策を結びつけて横須賀の未来を築くため、具体的な施策を実行する必要がある。特に、高齢者福祉や子ども・若者政策については、より広範な施策が鍵となる。市長の意気込みとともに、次回の議会でもこの問題が論点となることが期待される。