令和2年6月25日、横須賀市議会は6月定例議会の第2日目を開催した。
本会議では、合計17件の議案が審議され、重要な議案として令和2年度の一般会計補正予算(第3号)が提案された。この予算補正は、特に新型コロナウイルス感染症に関連する支援策強化を目的としており、市長の上地克明氏は、「市民の生活支援や経済支援のために必須の対策である」と述べ、理解を求めた。
この補正予算には、障害福祉サービス事業所への支援、学校再開に伴う感染対策、ひとり親世帯への経済的支援策が含まれ、特に新生児へのPCR検査助成が新たに追加される。さらに、生活環境常任委員会からの報告によれば、浄化槽保守点検業者の登録に関する条例改正も検討され、具体的には浄化槽の管理士の確保方法が課題であると指摘された。
また、教育関連の議案も多く、特に議案第5号では教職員定数改善の推進が求められ、教育予算の拡充を目指す意見書が提出された。高橋英昭教育福祉常任委員長は、今後の教育課題に対応するため、少人数教育の推進など基本的施策の実施が急務であるとの認識を示した。
議案第69号の建築基準条例中改正についても活発な議論が行われた。大村洋子議員からは、「安全性を確保すべきであり、緩和された基準が危険を招くのではないか」との懸念が表明された。これに対し、委員長からは、「現行の法律に基づく合理的な改正である」との説明がなされた。
さらに、横須賀市歯及び口腔の健康づくり推進条例の制定に関する議案も可決され、市民の健康状態の向上へ寄与することを目指す取り組みとして期待されている。議員からは、特に高齢者や障害者を対象にした健康づくりの推進が重要であるとの意見が相次いだ。
最後に、地方財政の充実・強化を求める意見書が原案通り可決され、政府に対して新型コロナウイルスの影響による地方の厳しい財政状況への対応を求める形となった。市長との高い連携が、今後の地方自治体の運営に不可欠であることが強調された。