令和3年9月28日に開催された綾瀬市議会の定例会では、令和2年度の各会計決算に関する審査が行われた。中でも、一般会計の歳入歳出決算や補正予算が重要な議題となり、さまざまな意見が交わされた。
最初に取り上げられたのは、第43号議案である令和2年度綾瀬市一般会計歳入歳出決算の認定についてであり、歳入総額は387億6,000万円、歳出総額は370億6,000万円である。特に、特別定額給付金の支給や、新型コロナウイルス感染症対策が大きく影響したとのことで、予算執行が迅速に行われたと報告された。この歳入の増加は、コロナ関連の施策によるものであり、令和2年度末の形式収支は16億9,000万円となっている。市議会でも賛成・反対の意見が分かれ、賛成討論では、緊急経済対策が評価される一方で、反対討論ではコロナ対策の不備を指摘される場面も見受けられた。
また、コロナ禍による厳しい財政状況や、更なる地方税財源の充実を求める意見書の提案が行われたことも注目された。特に、国による支援が行われる中で、地方自治体の財政健全化に向けた施策の必要性が強調された。
次に、介護保険事業や後期高齢者医療等、多くの意見書が可決され、沖縄戦における戦没者の遺骨を含む土砂を埋め立てに使用しないよう求める意見書についても、多くの議員による議論が活発に行われた。特に、戦没者を称え、尊厳を守るべきとの意見が多く出され、議論は白熱した。意見書は、沖縄の歴史を重んじる立場から重要視され、議会では賛成意見が多かったが、否決となるなど、意見が分かれた。