令和3年12月16日に開催された釜石市議会では、市政に関する一般質問が行われ、多くの重要な課題が議論された。
特に、保健福祉行政に関する質問が多く、古川愛明議員は特別養護老人ホームの入所待機者の問題について言及した。県内では高止まりした特養待機者が1262人もおり、早急な対策が求められると強調した。市の保健福祉部長は、釜石市の特別養護老人ホームの入所申込者数156人、そのうち在宅待機者が41人であることを説明し、特に早期入所が必要な29人について支援を行う意向を示した。
また、ヤングケアラーの問題も注目された。子供の家族の介護負担が増加している中で、社会的な支援の充実が求められ、鈴木花子議員は具体的な支援策について質問。市長は福祉、教育などの関連機関と連携し、早期発見と適切な支援が重要であると述べた。
深澤秋子議員は選挙に関する問題にも言及し、高齢者の投票率維持が困難である現状を示しつつ、投票所へのアクセスが難しい高齢者への支援が必要であると訴えた。市の選挙管理委員会委員長は、投票機会の確保が重要であると認識しており、郵便投票の要件緩和が必要であると述べた。
その他にも、国保税に関する問題が挙げられた。国保加入者の負担が増え、特にコロナ禍で厳しい状況にあることを明かし、総務企画部長は申請件数からも明らかなように、国保税の軽減措置が必要であると認めた。
釜石市のまちづくりに関する計画も話題となり、高橋松一議員はコンパクトシティ政策を提案した。市長は、地域の特徴を生かしたまちづくりと高齢者への配慮を大切にする意向を伝えた。市民と一緒に歩んでいく施策の推進が求められる。