令和2年9月16日に開催された釜石市議会の定例会では、令和元年度の各種決算報告がなされた。重要な話題は、釜石市一般会計の歳入歳出決算の認定である。これに関して、古川愛明議員が「令和元年度の決算について賛成の意見を申し述べます」と述べ、全体の収支が約10億円の黒字となった背景を解説した。
具体的には、釜石市は復興まちづくり基本計画の取り組みにより、予算447億円余りのうち220億円が東日本大震災に関連した予算編成であったことに言及した。このことは復興事業が概ね順調に進捗していることを示唆するとともに、成長の兆しを感じさせるものである。さらに、釜石市の水道事業や公共下水道事業の決算も一括して認定された。
また、新型コロナウイルス感染症の影響についても議論がなされた。市長は、地方財政の急激な悪化について危機感を持っており、地域税財源の確保を求める意見書が提出された。この意見書は、今後の地方税制改正に向けた支援を求める内容であり、地方自治体の厳しい財政状況を反映したものとなっている。
議会内では、スポーツ合宿誘致推進事業に関する具体的な計画や期待も語られた。スポーツの合宿誘致に向けた施策が提案され、釜石市の魅力をさらに引き立てる機会となることが期待されている。特に、年内に予定される合宿の具体的な企業や学校からの問合せもあり、注目されている。また、釜石シーウェイブスの活躍を背景に地域経済の活性化につなげる狙いがある。
今回の決算報告では、財政の健全性や各種事業進捗の評価が議員によっても賛同されたことが印象的であり、釜石市としての今後の発展が期待される。