令和2年5月1日、花巻市議会は第2回臨時会を開会した。
本会議では、議案として花巻市の一般会計補正予算に関する二つの議案が審議された。特に注目されたのは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた関連予算である。
財務部長の松田英基氏は、議案第50号において、コロナ対策の一環として、歳入歳出それぞれ2,618万7,000円の補正を行ったと説明した。歳出には、マスクの購入や感染症に対する予防事業費が含まれている。特に、10万枚の不織布マスクや学校への布マスクの配布に関わる経費も計上している。
質疑の中で、櫻井肇議員は観光施設への協力金について詳細を尋ねたが、商工観光部長の志賀信浩氏は、複数の施設を経営する事業者に対し、それぞれの施設の規模に応じた金額で補助を行うとの回答をした。
同じく質疑を行った高橋修議員は、病院内での感染対策についての懸念を表明した。健康福祉部長の高橋靖氏は、院内での対策について一定の取り組みをしているものの、すべての病院の状況を把握するのは難しいとした。
また、議案第51号についても審議が行われ、特別定額給付金の給付や、中小企業支援策についての補正予算も提案された。住民への支援として、給付金は世帯主に給付される予定だが、特定の事情にある世帯に対しては融通を図る構えであるとのことだ。
質疑を受けた高橋健康福祉部長は、申請方法を簡略化し、独居高齢者などへの配慮も講じるとしている。市長の上田東一氏は、状況に応じて必要な対応を行う意向を示した。
最終的に、議案第50号および第51号は原案通り承認された。今後の新型コロナウイルスへの対応に、市は積極的に取り組む姿勢を示している。
会議は全ての議案が終了し、令和2年第2回花巻市議会臨時会は閉会した。