令和3年12月16日に開催された花巻市議会では、いくつかの重要な議題が審議された。
特に注目されるのは、加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的支援制度の創設を求める意見書案の可決である。文教福祉常任委員会副委員長の高橋修氏は、「高齢者が補聴器を購入できずにいることは多く、社会や家庭で孤立する可能性が高い」と指摘し、支援制度が必要であると強調した。議会の全会一致でこの意見書は採択された。
また、令和3年度花巻市一般会計補正予算(第13号)についての審議も重要なテーマであった。この補正は、新型コロナウイルス感染症対策や子育て世帯への臨時特別給付金に関するものである。布臺一郎財務部長は、「歳入歳出予算にそれぞれ29億8355万1千円を追加し、総額556億4228万1千円とする」と説明した。特に、子育て世帯向けの給付金は一律10万円での現金給付になる見込みであるとされ、年末までの支給を目指していると語った。
その一方で、議会運営委員会委員長の瀬川義光氏は、議員定数や報酬に関する陳情の不採択について報告した。彼は、委員会での慎重な審査の結果、この陳情を不採択とすることが全会一致で決まったと述べた。
このように、花巻市議会は実務的な議題のみならず、地域社会に直結する課題についても積極的に取り組んでいる。加齢性難聴への支援制度の創設は、高齢者の生活を大きく改善する可能性がある。市民の期待に応える形で、今後とも議会の機能が発揮されていくことが望まれる。