令和4年6月16日に花巻市で開かれた定例会では、複数の議案が審議され、承認された。特に、市税条例の改正案と成年後見制度利用促進会議条例が注目を集めた。
議案第45号では、花巻市市税条例等の一部改正が説明された。これは、納税証明書や固定資産税に関する規定を見直し、特にDV被害者などのプライバシーを配慮する内容が盛り込まれた。副市長の松田英基氏は、「市民に配慮した改正を進めている」と述べ、議案を承認するよう求めた。質疑はなく、原案の通り可決された。
続いて、議案第46号の成年後見制度利用促進会議条例も可決された。松田副市長は、合議制の機関設置を通じて、制度利用の促進を図ることを説明。出席した近村晴男議員からは、制度の利用促進の重要性が強調された。
議案第47号の介護保険条例改正も審議され、経済的影響を考慮した保険料減免の申請期限を延長することが了承された。松田副市長は、新型コロナウイルスによる影響を把握し、対応を進めていると説明した。
また、財産取得に関する議案として議案第48号から第50号までが上程され、高規格救急自動車、凍結防止剤散布車、除雪ドーザの取得が議論された。財務部長の布臺一郎氏は、各車両の必要性や取得価格を示し、予算執行の妥当性を説明した。議案はすべて可決された。
一般会計補正予算についても議論が進められた。新型コロナウイルス感染症対策や物価高騰への対策として、計上された補正予算には子育て支援や中小企業支援など、多岐にわたる施策が含まれている。布臺財務部長は、「6億3,382万3,000円を追加し、予算の総額を509億6,404万4,000円とする」と説明し、議会の理解を求めた。
さらに、市道における物損事故報告も行われた。事故は、舗装の剥離によるもので、議会には損害賠償の専決処分が報告された。松田副市長は、道路管理に対する今後の注意を促し、事故の再発防止に努めると述べた。
新たに更新された花巻市国民保護計画についても報告があり、地域の安全対策に関する質疑が行われた。市の防災危機管理課長は、「市民に対し、計画を周知し、訓練も考慮していく方針」と述べた。
全体を通して、重要な議案が次々に可決され、今後の施策への期待が高まる結果となった。