令和2年3月11日、花巻市議会第1回定例会が開催された。
主な議題は、令和2年度花巻市一般会計予算の撤回に関するものであった。市長の上田東一氏は、図書館整備に関する特別委員会の設置を受けて、一部経費を削除するために予算案を撤回する考えを示した。
具体的には、指定された図書館整備に関連する費用を撤回すると述べた。上田市長は、今回の撤回理由に対して「議会との議論を深める必要がある」と説明し、特別委員会での議論を経て新たな予算案を提出したい考えを強調した。
議員からは、特別委員会の設置が予算の見送りにつながるのかという疑問も出された。本舘憲一議員は、「予算が見送られるのは特別委員会設置前であるにも関わらず、なぜ今この時期に撤回するのか」と指摘した。
上田市長は「丁寧な議論を重ねていきたい」としつつ、図書館整備に関する案について、他の意見も受け入れ、コンセンサスを求めることが重要であると述べた。議員たちは、この点において市長の姿勢について期待が持たれている。
さらに、伊藤盛幸議員は、撤回の理由として今後の議論が必要であることを挙げ、「基本計画の素案づくりを進める必要がある」とし、さらなる評価や検討を求めた。
この日の議会では、議案第32号の撤回が承認され、上田市長はその後、図書館整備に関連する修正を加えた令和2年度の予算案を再提出する意向を表明した。議会運営委員会が招集され、新たな予算案についての審査が開始される予定である。
つまり、花巻市議会は新たな予算案の調整に向けた動きに入った。市民の関心が特に高い図書館整備がどのように進展するかが注目される。