令和2年9月24日、花巻市議会は定例会を開催した。この会議では、重要な議題が数多く取り上げられ、特に新型コロナウイルス感染症の影響に関する議論が焦点となった。
議会の委員長報告として、櫻井肇議員が令和元年度の各種決算について報告。議案第88号から第94号までの7件が原案通り認定されることとなった。
議題の中でも、「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う地方財政の急激な悪化に対し地方税財源の確保を求める意見書」についての審議が特に関心を集めた。総務常任委員会の内舘桂委員長は、「地方財政が厳しい状況にあり、医療や子育てなど様々な分野への影響が懸念されている」と述べた。これに対し、議員たちからは意見書の提出を支持する声が多く上がり、原案は全会一致で可決された。
また、選挙に関する議題では、岩手県後期高齢者医療広域連合議会議員の選挙が行われ、伊藤源康議員が指名され、異議なく当選が決定した。これにより、引き続き高齢者医療に関する政策が推進される見込みだ。
さらには、新花巻図書館整備特別委員会の中間報告も行われた。委員長の伊藤盛幸議員が「市民の意見を丁寧に取り入れ、図書館整備に向けた透明性を確保している」と強調した。市民との意見交換会も実施され、地域におけるニーズの把握に努めている。意見交換の結果、市民が望む施設の形が示されたことにより、今後の整備計画がより具体性を持つことが期待されている。
一方で、請願第5号「種苗法一部改正案の撤回を求める」についても審議が行われ、反対意見が多く、原案は不採択となった。反対の立場を取った議員は、農家にとっての影響の大きさを指摘した。議論が白熱する中で、農業の持続可能性について考えられた。
最後に、令和2年第3回の定例会は午前11時58分に閉会され、議会に出席した議員たちは、それぞれの役割を全うすることを確認した。今後も花巻市の政策推進に寄与する議論が続けられることが期待される。