令和2年12月7日、花巻市で行われた定例会において、健康づくりフロンティア事業や中山間地域の農業振興策、職員体制などについての質疑が行われた。特に健康づくりに関する議論が注目を集めた。
1点目、健康づくりフロンティア事業は大迫地域で30年以上にわたり、家庭血圧測定を中心とした健康診断を実施している。これにより、血圧測定が生活習慣病予防に大きく寄与しているとの評価がされている。市長の上田東一氏は、事業の成果として、家庭血圧が世界的な基準として認められたことを挙げ、それがどれほど重要な役割を果たしているかを強調した。特に、高齢者が多数参加している中、若年層の参加が少ないことは今後の課題とされている。
次に、2点目の中山間地域の農業振興策に関する質問があり、遊休農地の管理や農業振興作物の生産拡大に向けた取り組みが求められた。農林部の菅原浩孝部長は、現在の農地の実態と課題を説明し、遊休農地の解消と新たな生産作物についての施策を検討していることを明らかにした。
3点目として、職員体制についての質問がされ、現在の職員数や退職予定者への対策が議論された。職員数は減少傾向にあるが、必要に応じて計画的に採用していく方針が示された。特に災害対応などの重要性が指摘され、今後の雇用戦略の見直しが求められた。これに対し、各部門ごとの業務状況に応じた職員配置を行い、無理のない運営を目指すことが語られた。
この会議を通じて、健康づくりや農業振興、職員体制といった様々な課題が浮き彫りになり、地域住民の健康と生活向上に向けた方策が今後の重要なテーマとして位置づけられた。本事業の推進にあたっては、地域住民が主体となり、また大学や県の助力を得ながら進むことが必要だとの思いが多くの議員から示された。