令和6年3月22日、花巻市議会は臨時会を開会した。
本会議では令和5年度一般会計補正予算について審議が行われた。
議案第43号には、地域医療の中核を担う総合花巻病院への5億円の財政支援が含まれる。
この補助金は、同病院が経営困難に直面する中、地域医療を守るための重要な施策として位置づけられている。
財務部長の布臺一郎氏は、「この補助により、病院の財政基盤を維持し、地域医療の機能を確保する」と説明した。
質疑の中で、阿部一男議員は「補助金を出すことで、経営の安定が図られるのか」と質問。
これに対し、健康福祉部長の今井岳彦氏は、「総合花巻病院は地域に不可欠な存在であり、支援により今後の経営改善を目指す」と述べた。
また議員からは、財政支援の背景として移転費用が計画を上回ったことや、新型コロナウイルスの影響が重視され、経営不振の根本的な要因が問われた。
市長の上田東一氏は、医療コンサルタントにより再建計画が進行中であるとし、「経営基盤の強化が求められている」と強調した。
討論では、鹿討康弘議員が「暫定的な支援ではなく、経営を改善するための具体的な手立てが必要だ」と発言。
その上で、市の職員が理事に参加することについて、「役割に対しての期待が必要だ」との意見もあった。
最終的に、議案は「原案のとおり可決」となり、議会は終了した。
市は今後、財帳の見直しや外部理事の導入について協議し、より良い医療サービスを市民に提供する方針を示している。