令和3年6月17日、花巻市議会は定例会を開会し、重要事項について議論を進めた。
この日の主なテーマは新型コロナウイルス感染症対策である。市長の上田東一氏は、感染拡大防止のための取り組みを強調した。特に、消防本部職員における感染確認があったが、現場活動には従事していなかったため、感染拡大の可能性は低いと説明した。
また、花巻市新型コロナウイルス感染症検査費用助成制度が創設され、集団生活を送る高齢者施設等の新規入所者に対するPCR検査費用が助成されることが報告された。高齢者施設へのワクチン接種も進んでいることから、クラスター発生の危険性も低下していると見込まれる。
次に、議題に上がった行政報告では、新型コロナウイルスワクチン接種に関する進捗状況が共有された。市内での接種実績として、これまでに1万3,596人が1回目の接種を終え、2回目の接種者は4,711人に上る。また、今後は65歳未満の方への接種を進める計画も示された。
議案の中で特に注目されたのは、花巻市個人情報保護条例の一部改正である。この改正はデジタル庁設置法に伴うもので、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用などが扱われる。また市税条例の改正や教育・保育施設の運営基準に関する条例の改正も併せて提案された。
財産取得に関する議題も取り上げられ、消防ポンプ自動車や小型動力ポンプ積載車の取得についての議決が求められた。これにより市の防災体制の強化を図る意向が示された。
さらに、花巻市農業委員会委員の任命に関する議案が多数提出され、集中的に審議されることが決定された。農業委員会は地域の農業振興に向けた重要な役割を担い、その委員の選任が行われることは市政運営において重要な意義を持つ。
最後に今後の議会運営について、6月24日の本会議で上記の議案について審議を行うことが決まり、会議は終了した。市は市民とともにこれまでの施策を見直し、効果的な支援を行うことに努めるとしている。