令和2年12月10日、高萩市議会は定例会を開催した。議題には多くの重要案件が含まれた。
主要な議案として、使用料の見直しに伴う条例の整備が提案された。この改正案では、市民野球場の使用料が680円から950円に引き上げられることが含まれる。督促手数料も80円から100円に引き上げられる。平 正三議員はこの徴収改定の経緯に疑問を呈し、施設使用料の算定について詳細な説明を求めた。
企画部長の矢代省吾氏は、今回の改定は平成20年度から3年ごとに実施し、受益者負担の原則と公平性の確保を目的としていると説明。現行料金との差が一定基準以上の項目のみ対象としたため、92件は現状維持となったと述べた。さらに、増収の見込みについても具体的な数字を示し、総額で約34万4千円の増加を見込んでいることを明らかにした。
次に、ダイナミックルーティングシステム導入支援に関する議案についても議論された。この取り組みは、利用者に仮想停留所を選択させ、より効率的なルートをAIが計算するものである。これにより、利用者の利便性が向上し、要望の多い地域交通の改革が期待される。平議員はシステムの具体的な運用について質問を重ね、利用者がより簡単にサービスを受けられる仕組みを重視していることを強調した。
また、消防用ドローン導入に関する予算案も提案された。今川敏宏議員は、ドローンを用いた災害対応や、水難救助での運用を求めた。消防長の松本和良氏は、ドローンの機能や導入の狙いについて詳細に説明。熱画像カメラによる早期情報収集や、浮き輪を運ぶ機能を搭載することで、災害時の迅速な対応が可能になると述べた。
議会の後半では、農地中間管理事業経費についても審議され、さらなる農業振興策が議論に持ち込まれた。市長の大部勝規氏は、地域農業の振興が担い手不足の解決に向けた重要な施策であり、有効な手段と位置付けていることを示した。
この日の会議では、市民生活に直結する複数の議題が取り上げられ、各議員が活発な質疑応答を通じて重要性を確認する場面が多く見受けられた。