令和3年第1回高萩市議会定例会が3月9日に開かれ、多くの議員が一般質問を行った。今回の会議では、主に財政問題、地域防災計画、観光整備に関する質問が多く取り上げられた。特に、行財政健全化計画の進捗が厳しい現状が浮き彫りとなった。
3番の岩倉幹良氏は、第4次高萩市行財政健全化計画について言及し、令和3年度一般会計当初予算の総額が122億7,200万円と前年に比べ減少していることを指摘した。歳出の増加や歳入の減少により、今年度末には財政調整基金の残高が約7億3,800万円にとどまる見込みであると述べ、今後の財政状況に懸念を示した。山田市長もこの状況を受け、財政健全化に向けた対策が急務であると強調した。
また、高萩市地域防災計画に関しては、土木部長において、防災対策として通常の避難所に加え、分散避難の重要性が強調された。市民には親戚や知人宅への避難が呼びかけられ、今後は受け入れ可能な民間宿泊施設の調査を行うとのこと。さらに、地震や洪水などの災害に備えるため、時系列での定期的な避難訓練が実施されていることも報告された。
観光政策においては、花貫渓谷の整備が話題となった。吉川道隆氏は、滝を含む観光資源の魅力を伝えるため、トイレの整備や遊歩道の整備が必要であると訴えた。また、電動カートの導入や、平地での観光案内も提案した。
市長は、地域の方々との協力を得ながら観光整備を進め、観光客が高萩市を再訪したくなるような施策を検討していく方針を示した。