令和6年6月10日、高萩市議会は定例会を開催し、様々な議題が議論された。特に注目されたのは、自然災害時における適切な避難対策と地域における自治体活動の強化である。
最初の議題では、「自然災害時のトイレ対策について」が中心とされ、高萩市の大森要二議員が一般質問を行った。大森議員は、東日本大震災や能登半島地震でのトイレの重要性を強調し、災害時にはトイレが不可欠なライフラインであると指摘した。その上で、避難所や家庭でのトイレ対策について具体的な質問を行った。その質問に対し、遠藤幸治市民生活部長は、災害時には緊急に仮設トイレを設置し、必要な物資を迅速に提供する計画について説明した。
続いて、「ふるさと納税の現状について」の議論が行われた。髙久聡至議員が、県内の他市と比べて高萩市の寄附金額が少ないことを挙げ、原因や改善策について質問をした。大月隆行企画総務部長は、現在は6つの掲載サイトで運営しているとし、さらなる拡充を計画中であると答えた。特に、寄附額を増やすために現地体験型の返礼品の充実を図る意向を表明した。
さらに、「避難行動要支援者名簿の作成状況について」が話題に上がり、健康福祉部長が名簿の作成状況について説明。名簿には1,348人が登録されており、年一回の更新を行っていることが説明された。名簿作成の背景には、迅速な避難を促すため、また災害時に助けが必要な方々を把握する重要性があるとされた。
また、津波避難階段に設置された物資についても言及され、具体的な備品やその活用方法について詳しい説明があった。これらの施設は、地域住民の命を守るために不可欠であり、さらに周知徹底が求められる。
最後に「自転車講習について」と「自治会の持続可能な運営について」の課題が呈され、該当する部門が市内の交通安全教育や自治会の課題に対して具体的施策を示した。特に若者の加入率が低下している自治会については、見直しが必要とされ、地域の状況やニーズに応じたサポート体制の構築が急務であると認識されている。