令和元年12月17日、高萩市議会定例会で一般質問が行われた。
主な議題は、高齢者福祉、住宅浸水対策、安全・安心なまちづくりであり、各議員が特定の施策について質疑応答を行った。
まず、菊地正芳議員から高齢者福祉に関して、白内障補助眼鏡購入費助成制度の導入が求められた。現在、県内でこの制度を導入している自治体は増加していることに触れ、「高齢者が安心して住み続けるために取り組むべきだ」と強調した。これに対し、健康福祉部長の作山淳氏は、「他市の動向を注視しつつ、助成制度の導入について調査を続ける」と述べた。
次に、住宅浸水対策についての議論もあった。菊地議員は、台風被害による床上浸水の実態を挙げ、浸水被害対策の強化を訴えた。市民生活部長の篠原新也氏は、過去の浸水被害数や対象地域について言及し、今後の対策を強化する姿勢を見せた。議員は、「防水板の設置など、事前の備えが重要だが、その利用を広める必要がある」とコメントした。
「安全・安心なまちづくり」では、特に交通安全が取り上げられた。菊地議員は国道461号の交差点に右折専用信号機の設置を提案。しかし、市は「右折レーンがないため難しい」との立場を示し、議員は「他の交差点での運用例もある」と反論した。傍聴者の間でも、交通安全対策を求める声が多かった。
最後に、高萩市の観光戦略についても議論された。議員は、蕎麦やワサビを地域の特産品としてPRすることで、新たな観光客を呼び込む意義を述べた。市も地域資源の活用について前向きな姿勢を見せた。市長は、「農業団体などとも連携して事業化を進める意向がある」と応答。市民からの要望に応える形で、観光振興に努める計画が立てられる見込みである。
議会は、地域の安全や福祉面における政策について真摯に向き合っている姿勢を見せた。議員たちは引き続き、地域のニーズに合った施策を模索し、実行に移していく意向を表明した。