令和4年12月6日、高萩市議会定例会(第4回)が開かれ、各議員が重要な問題について質問を行った。
焦点の一つは、てんかん治療薬「ブコラム」に関するもので、議員の菊地正芳氏が、学校におけるてんかん発作時の投与に関して問題提起した。菊地氏は、発作が起きた際の迅速な対応の重要性について説明。「30分以内に投与しなければ脳に重い障害を残す可能性がある」と危機を訴えた。その後、教育部長の大森壮一氏は、市内の小中学校に対する通知が適切に行われた旨を説明し、投与に必要な条件についても言及した。
次に話題となったのは、発達性読み書き障害、ディスレクシアに関する問題で、菊地氏はその特性と必要な支援体制について質疑した。学習障害の一つであるディスレクシアは、日本の小学生の約7%に見られることが報告されている。大森氏は、学校現場での早期発見が難しい現状を伝え、保護者との連携の重要性を強調。「特別支援教育コーディネーターの配置を通じて状況把握を進めている」と述べた。
また、市営駐車場の料金設定についても話が及び、吉川道隆氏が市営駐車場の利用料金の算定基準について疑問を呈した。市内の駐車場料金は、近隣の民間駐車場の状況を踏まえて設定されているとの説明があったが、吉川氏は納得できる根拠がないと指摘した。対して、大月隆行企画総務部長は、使用料の見直しについて今後検討すると応じた。
議会では、これらの問題について多くの質疑が行われたが、市民生活に直接関わる内容だけに、議員からのさらなる注目と責任ある対応が求められている。今後、教育委員会は、教職員及び家庭への研修・サポート体制構築に努める方針を示し、駐車場料金に対し見直しを続けることを約束した。今年の定例会は、これらの課題解決に向けた重要な一歩となったとも考えられる。