令和元年9月9日に開催された令和元年第3回高萩市議会定例会では、長久保赤水の顕彰や市の観光施策について議論された。特に長久保赤水に関する発言が際立ち、高萩市の名士である彼の功績に対する評価が高まっていることが確認された。
市議会での発言者の一人、大森要二氏(8番議員)は、長久保赤水の業績について強調した。赤水は地理学・天文学の分野において日本初の重要な成果を上げたことで知られており、彼の業績は現在まで埋もれたままだと述べた。大森氏は、赤水に関する資料の収集や顕彰の努力が続けられていることを報告した。また、地元では赤水を記念した様々な活動や展示が行われており、その評価が高まっているとのこと。
対応する形で教育部長の石井健寿氏は、市としても長久保赤水の顕彰活動を支援する姿勢を表明した。特に、国内外の研究者との交流を通じて赤水の業績を広めることが重要だとし、さらなる情報発信を称賛する姿勢を見せた。
また、観光施策についても議論が交わされた。大森氏は高萩市の観光施策、特に観光施設のトイレ状況の改善や、万葉の道の整備に関する質問を提起した。市の産業建設部長、鈴木秀男氏は、観光施設のトイレをすでに9つの施設で水洗化済みであるとし、万葉の道についても整備状況を説明した。
市長の大部勝規氏は、高萩市が観光振興に向けて積極的に取り組んでいることを力強く述べた。市の観光振興計画が実施されており、市の魅力を引き出すための具体策が進められていると強調した。特に、高萩市における観光の名物グルメの開発や土産物の充実が市の課題であり、今後の取り組みに期待が寄せられている。
さらに、人口減少に関する議論もなされた。市長は、人口減少問題を重要な施策の一環として捉え、現行の創生総合戦略を踏まえた更なる施策の強化を検討していることを明かした。特に若年層の移住促進や子育て支援の拡充が重要な要素であり、高萩市に住みたい、働きたいという意識の形成が求められていると述べた。また、子育て支援策として病後児保育の拡充に取り組む計画もあるとのことだ。
このように、本議会においては、市民の理解を深め、地域を活性化するための具体策や市の将来像に対する意見交換が行われた。今後の取り組みが注目される。