令和3年第1回高萩市議会臨時会が1月7日に開催され、重要議案が審議された。議案は、ICT教育に関連した大型インフォメーションディスプレイとタブレット端末の取得、および一般会計補正予算の3件が主な内容である。
市長の大部勝規氏は、ICT教育用として大型インフォメーションディスプレイを設置する意義を強調し、「児童生徒の興味関心を引きつけ、授業内容の理解を促進する」と述べた。これは、国のGIGAスクール構想に基づく取り組みであり、教育環境の整備を急務として位置付けられている。
また、タブレット端末については、各生徒が個別に所有することで、より一層効果的な学びが可能になるとの見解も示された。市長は、「それによって、より良い教育環境を整えていくための重要な一歩だ」と述べた。
会議の中で議員からの質問も活発に交わされた。岩倉幹良議員が認定こども園の整備事業に関して詳細な予算の内訳を尋ね、市側がその内容や背景を丁寧に説明する場面もあった。また、細にわたる質疑では、補助金の活用についても触れられ、補助金の算出根拠を教育部長の鈴木秀男氏が解説した。
この補正予算では、認定こども園の整備事業として、教育関連費用が大幅に見直されていることが明らかになった。計上された金額は、消防費や教育費に対し大幅な増額がなされている。市は、93万6,000円の一般財源をもって新成人応援給付金も盛り込んでおり、福祉の面でも精力的な取り組みがみてとれる。
さらに、議会運営委員会の寺岡七郎委員長は今回の臨時会の必要性について、「新成人関連の施策だけでなく、地域の教育環境を向上させるために景気回復が見込まれる今こそ準備を進めるべき」と強調した。これにより、議会は議決を得て、各案件を可決する運びとなった。
今回の臨時会は、進行する教育施策に向けた意義深い議論が交わされ、新たな教育環境の構築に向けた重要な第一歩として位置づけられている。市民にとって安心・安全な教育の場を提供するために、市はこれからも不断の努力を続ける考えが示された。