令和5年3月7日に、高萩市議会は第1回定例会を開催した。この会議では、主に安心・安全なまちづくりやいじめ防止、農業支援についての議論が行われた。
特に、4番の我妻康伸市議が提案する安心・安全なまちづくりに関する質問が注目を浴びた。彼は、昨年のトルコ・シリア大震災を引き合いに出し、関東大震災からの教訓が今も重要であると強調した。市民生活部長の鈴木良之氏は、災害に強いまちづくりのため、最近導入した「後発地震注意情報」の概要を説明した。
さらに、鈴木氏は日本海溝・千島海溝地震の危険性を指摘し、後発地震注意情報が発信された場合の市民の対応について具体的に述べた。この情報は、マグニチュード7以上の地震発生時に国が発信するものであり、市民が事前に備えを持つことを促す目的がある。
また、いじめ問題についても議論があり、教育部長の大森壮一氏は、いじめ防止の取り組み状況を報告した。令和3年度のいじめ認知件数は228件で、その増加傾向が続く中、早期発見と対応の重要性を訴えた。大森氏は、いじめ認知の方法や意識向上のために行われた研修会の実績も述べた。
更に、防犯対策についても議論された。市議の吉川道隆氏は、犯罪率の上昇が懸念される中、防犯カメラの設置状況や、防犯カメラ設置に関する補助制度の創設について訴えた。市長の大部勝規氏は、防犯対策の重要性を認識し、他の自治体の取り組みを研究すると述べた。
農業支援に関して、産業建設部長の篠原新也氏は、飼料米を生産する農家の状況について報告し、今年度も引き続き農家への支援を行う意向を示した。特に、認定農業者でない農家への支援が不足している現状を踏まえ、県や国の制度と連携しながらの支援が必要であるとした。
最後に、空き家の放置問題についても言及され、高萩市空家等対策協議会の活動報告が行われた。協議会では、特定空家の管理状況や法的対策について協議し、今後も空き家の適切な管理を推進する方針が示された。