令和3年3月12日、令和3年第1回高萩市議会定例会が開かれ、コロナウイルスワクチン接種に関する予算案等が審議される。
報告第2号においては、専決処分の承認を求めることが中心に議論された。具体的には、令和2年度高萩市一般会計補正予算(第14号)に関連する予算が取り上げられ、接種経費として455万1,000円が計上されている。この予算にはコロナワクチンのシステム委託料などが含まれ、健康福祉部長の石井健寿氏は接種見込者やスケジュールについて詳細に説明した。
吉川道隆議員が接種スケジュールについて確認を求めると、石井部長は、医療従事者840人、高齢者(65歳以上)約1万人、基礎疾患を持つ人1,760人など、合わせて約2万5千人が接種対象と見込まれると回答した。特に高齢者については、接種券を一斉に発送する方針だが、ワクチン供給の不確実性から年齢別に小分けして発送する可能性があると説明した。
また、コールセンターの設置についても言及され、対応を株式会社近畿日本ツーリスト関東が行うことが発表された。この選定について吉川議員は驚きを示し、医療関係に詳しい業者が選定されない理由を問いかけた。
福祉センターでの集団接種に関しても多くの質問が寄せられ、1日あたり100人を目安に接種を行う考えが示された。具体的なレイアウトについても、医師会と協議中であることが明言され、感染症対策も考慮された形となった。
会議は議案に関する質疑が続き、個別議案、特に高萩市の新型コロナウイルス感染症に対する様々な補助金措置についても議論された。特に、リピートクーポン事業の参加店舗数が予想に届かなかったことも影響し、関連経費にマイナス調整が必要となった。今後の経済回復に向け、細やかな支援策が求められる中で、効果的な施策が実施されることが期待される。
最後に、集団接種の際の送迎バスについては、民間バスの利用を含め、幅広く検討されるとのことであった。また、福祉センターでの浴場の廃止についても議論が行われ、市長は今後の利用について所有状況を検討していく考えを示している。これに対し、議員からは有事に備え簡易型シャワーの導入などが提案された。
このように、緊急事態にも対応できるような、また市民の期待に応える柔軟性のある施策が引き続き求められる会議となった。